【新型コロナ現金給付】低所得者層でモレの可能性!【コラム】
今回の給付については、ある程度方向性が固まり最終調整に入ったようです。
そんな中、危惧されるのが生活貧困者への給付が却下される可能性です。
この件についてまとめました。
追記:
4月3日18時30現在
住民税非課税世帯は、給付対象という報道があったり、情報が錯綜しています。
完全に中身が確定するまでは静観しておいたほうが良さそうです。
4月3日15時35現在
・1世帯30万で合意との報道
・岸田政調会長が「一定の水準まで所得が減少した世帯」が対象という発言
どうやら、大きなモレが発生しそうです。
新型コロナ給付金の中身について
2020年4月3日現在、以下の方向性で調整を行っているという報道が入ってきています。
- 1世帯に
20万円を非課税で給付 - 所得が急減した世帯などが対象
- 給付を望む人が申請する自己申告制
自己申告制ということで、虚偽の内容で申請する者に対しては罰則などを検討しているようです。
これは当然のことだと思います。
自己申告の内容や方法にもよりますが、リーマンショック当時の現金給付も申請書類を書いて郵送する方式だったので、そういう意味では大差はないと思います。
まさか、市役所に出向いて申請することは無いと思います。クラスターの温床になりますので。
筆者の予想では、ネットで申請書類をダウンロード・印刷して記入の上、郵送となると考えています。※ネット上で完結できるのがベストなのですが。
ネットが利用できない層に向けては何らかの手を打つはずです。
それより、筆者が一番問題があると考えるのが「所得が急減した世帯などが対象」という曖昧な一文です。
こちらについて考察していきたいと思います。
モレが起こる可能性のある層
「所得が急減した世帯などが対象」という文言。
このなかで注目するべきは「など」が何を意味するのかです。
こちらに関しては未だに不鮮明です。
ネットの有力ニュースの情報などを確認していると、「など」という文言自体がとっぱらわれているものも多く「所得が急減」している世帯のみを対象にする可能性が高そうだと感じます。
もしそうなら、大きなモレが生じることになると考えます。
具体的にどういう層でモレが生じるのかを見ていきましょう。
低所得だが大きく目減りしていない層
この層は主に、働きにでておらず安定供給される公的なお金で生活している人たちです。
例えば、「各種年金受給者」であったり、「生活保護受給者」です。
年金受給者の中には、低所得者も多いはずです。
また、生活保護受給者は全てが低所得者ですね。
公的なお金で安定しているので、所得が大きく目減りすることはありません。
もし「所得が急減」が絶対条件なら今回の現金給付は受けられないということになります。
所得がない層
この層には2パターンあります。
働く必要がないほど既にお金を持っている層、何らかの理由で働けていない層。
両極端ですが、後者の場合はモレてしまうと納得できないと思う人がほとんどだと思います。
「何で自分たちより余裕のある人たちに給付して一番困窮している自分たちを外すんだ!」という主張が出てくるでしょう。
「所得が急減」が絶対条件となると、比較対象になる可能性が高い、「前年度所得」がない層は全て給付の可能性が絶たれてしまいます。
中には、「しばらく病気やケガで働けなかったが、今年の春からは働き口探しを始めよう」と思っていた人もいたかもしれません。
しかし、新型コロナの影響で白紙にもどっている。
それなのに現金給付の対象からモレるというケースもあると思います。
モレは無いが不公平感が否めない層
今回の給付は「1世帯」という縛りが付いています。
世帯人数によっては不公平感が出てくるのが目に見えています。
1人世帯もあれば、極端な話10人いる世帯もあるわけです。
それを一律とされると間違いなく不満が出てきます。
まとめ
2020年4月3日現在、現金給付の条件についてはまだ確定しておらず、調整段階に入っている状況です。
給付対象者の絞り込み方を誤れば、いろんな意味で混乱を招くことになると思います。
政府は、不公平なモレが生じないようにし、迅速に行える給付案をひねり出してほしいと思います。
ちなみに、筆者が考える給付の方法として、「まずはとにかく早く一律で全員に20万の給付金を出す」こと。
そして、次の確定申告時の所得額によっていくら回収するかを決めてしまえば良いと思っています。
そうすれば、高額所得者からはお金を全部回収し、中間層からは一定額回収、低額所得者からは回収しないというような細かい給付が、それほど時間とお金をかけずに行えるのではないでしょうか。
今回の新型コロナショックで、つらい思いをしているのは全ての日本国民です。
国民を激励するという意味でも不公平を招かない条件で給付を行うことを政府に期待したいと思います。