ウェブサイトのページ表示速度を速くする理由と方法!携帯端末の【3G・4G(LTE)対応】はどこまでやる?
ページの表示が遅いことは、サイトにとって致命的です。
今回は、その理由や通信速度の遅いモバイル端末への対応はどうするのか。
表示速度の調べ方・充分な速度の目安などの情報をまとめました。
※WordPressの使用が前提です。
なぜウェブサイトのページ表示速度を速くする必要があるのか
Googleが明らかにしている以下のデータがあります。

出典:Google
https://www.thinkwithgoogle.com/marketing-resources/data-measurement/mobile-page-speed-new-industry-benchmarks/
一番上の数字を例に説明すると、「ページの表示速度が1秒から3秒に落ちると、直帰率が32%上昇」するということになります。
これを見るとわかるように、表示速度が落ちれば落ちるほど直帰率が高くなるという結果になっています。
直帰率とは、最初にアクセスしたページ以外のページを閲覧せずに返ってしまう確率です。
直帰の中身として大きく2パターンあります。
- ページが表示されきる前に離脱
- ページ内容を閲覧してから離脱
この2つの中で絶対に避けなければならないのは、「ページが表示されきる前に離脱」されることです。
今回とり挙げたGoogleのデータでは、どういうサイト内容でどういう性質のデータをとったのかは定かではありません。
すべての直帰パターンを含めた結果の可能性もあります。
ただ、間違いなく前者のデータは入っているはずです。一番最初のふるいが前者なので含めざるをえないからです。
個人的に知りたいのは、前者のみのデータなんですけどね。
ただ、「傾向としてページの表示速度が遅ければ遅いほど直帰率があがることは明白」です。
サイト運営者としては、「ページの表示速度を一定ライン以上に保ち、ページ表示前に離脱されることを防ぐ必要」があります。
今回は深く触れませんが、「 Google検索においても、表示速度が遅ければユーザーに優しくないと判断されて検索順位が落ちてしまう」ということもあるので表示速度は重要なポイントです。
ちなみに、「ページが表示されきる前でもPVはカウントされるの?」という疑問があると思います。
結論をいうと、ページの読み込みが開始されるのとほぼ同時に「Google Analytics」のトラッキングコードの処理が行われる仕組みになっているので、カウントされます。
※アクセス解析に Google Analytics を使用していることが前提ですが、他のアクセス解析でも基本その様になっているはずです。
携帯(モバイル)端末の通信規格対応について
ページの表示速度を考える時にはずせないのは、訪問者の通信環境です。
昨今はウェブページの閲覧端末として携帯が主流なので、携帯にどのくらい対応できているかですべてが決まります。
今現在、携帯の通信速度の規格は、3G・4G・5Gの3つがあります。
5Gは、2020年からはじまりますので普及はこれからになります。
そこで問題なのは、「どの通信規格のページ表示速度の快適さまでをカバーするべきか」ということです。
もちろんベストは一番遅いものをカバーすることですが、あまりコストをかけられないサイト運営者にとってはハードルが高くなります。
通信速度の遅い3G契約の携帯端末をいつまで意識するべきか?
サイト運営者として一番助かるのは、3Gの契約が早く4Gや5Gに切り替わってくれることです。
ということで、筆者が勝手に予測した結果が以下になります。
3Gを意識しなければならないのは「2022年の9月まで」!それ以降はみんな4G以上に・・・。
根拠について、順を追って説明していきます。

出典:総務省 電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表(令和元年度第2四半期(9月末))
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban04_02000158.html
折れ線グラフの紫が3G・緑が4G(LTE)です。
徐々に3Gの契約数は落ちていますが、2019年9月時点でまだ「2割」程度存在しています。
そこで筆者は、2018年から2019年の増減割合が今後も続くと仮定した場合に、3G契約の割合が0を下回るのはいつなのかを計算してみました。
年月 | 携帯電話契約者数予測 | 4G契約者数予測 |
2020.9 | 189284160 | 163418190 |
2021.9 | 197991231 | 184825973 |
2022.9 | 207098828 | 209038175 |
表をみていただければわかるように、「2022年の9月で携帯契約者数を4G契約者数が抜くことになります。※実際には抜けませんが・・・。
もし携帯契約者数が2019.9月で頭打ちなら、2021.9に1年前倒しで同様のことが起こります。
※既に人口数を大きく上回っているので携帯契約者数がどこまで増えるのかわかりません。
5G契約者も増えますし、毎年同じ伸び率が続くほど単純ではありませんが、1つの目安として受け止めていただければと思います。
執筆時ベースで考えるとあと2年半です。。
ウェブサイトの3G・4G対応は結局どうする?
先の予測をもとに考えると以下の結論になります。
3Gをカバーできない場合、2割(徐々に減っていく)の訪問者を捨てる覚悟で2021年9月まで耐えるしか無い。
それに耐えられないなら、環境に投資して3Gでも快適なページ表示速度を手に入れましょう。
Googleの検索順位のこともありますので可能ならそうするべきだと思います。
環境については、それなりのサーバーを用意しないと3Gでの快適な表示速度の実現は不可能だと思います。
速度に定評のあるサーバー・プランを調べてみましょう。
筆者がよく目にするのは、以下の3つでしょうか。
- ConoHa WING
- ColorfulBox
- エックスサーバー
月額1000円程度のスタンダードなプランから試してみるとよいと思います。
逆説的に考えると、速度評価に関して真っ先に名前が上がってこない会社のサーバーかつ、無料や数百円程度のものを使う場合は、3Gユーザーからの有効なPVはあまり期待できないと考えたほうがよいといえますね。
まとめると、3Gに対応するなら速度に定評のあるサーバーを使うのが前提。
対応しないなら、3G契約者がいなくなるまで何年か我慢しつつ、安いサーバーでできる速度対策をし、4Gでのページ表示速度向上に注力していく。
という感じになると思います。
ページの表示速度を改善するには?
ページの表示速度UP方法は以下になります。
- 速いサーバー・プランに切り替える
- WordPressテーマを表示速度に定評があるものに替える
- WordPressプラグインを駆使して動作を軽くする
頑張れば可能なレベルではこのぐらいだと思います。
1つ目について、さきほども書いたように、3G契約者に対応するなら速いサーバー・プランへの切り替えが必須になります。
2つ目について、WordPressテーマの変更でもかなり改善されることがありますが、3G対応という意味では根本的な解決にはなりません。
3つ目も同様です。
今後、実際に改善にチャレンジし検証結果を記事にしていくつもりです。
ページの表示速度の計測方法
ページの表示速度を速くしろといわれても、「何を基準に?」という疑問がわいてくると思います。
客観的なページ表示速度を把握する手段として、以下の2つのサービスを利用します。
PageSpeed Insights
https://developers.google.com/speed/pagespeed/insights/
Test My Site
https://www.thinkwithgoogle.com/intl/ja-jp/feature/testmysite/
他にもあるのですが、今回ご紹介するのはいずれもGoogle系のサイトです。
イメージ的には、 PageSpeed Insights は個別ページの表示速度を点数化するもの。
Test My Site は、サイト全体としての表示速度を通信規格別に把握できるもの。
という感じでしょうか。
なぜ、Google系のみをとり挙げたのかというと、多くのサイト運営者はGoogleでの上位表示を狙っているはずだからです。
それを考慮すると、Google系のサービスを使ってそれを基準に現状把握・改善していく方が検索エンジンとの親和性が高いはずです。
表示速度の改善目標
まず目指すべきは、 Test My Site で表示される評価で「遅い」と表示されないことです。
Test My Site での測定後、最初に表示される表示秒数は、おそらく3Gのものだと思います。 ※サイト全体の前月の4Gの値でした。
※4Gと表記されてますが・・・。
下にスクロールすれば、4Gでの表示秒数と評価も見られますのでこれらを基準にしましょう。

まとめ
今回の記事のまとめ。
- ウェブページが表示しきる前に離脱されないためにはページの表示速度を速くするしかない
- 3Gまで対応するのか4G以上に限定するのか決めてサーバーを選ぶ
- 速度の測定と目安判断には主にTest My Site を利用する
詳細については記事に目を通してください。
今後、ページ表示速度について検証結果がまとまりしだい別記事でUPしていくつもりです。