食物繊維不足「摂っているつもりで全然摂れてない」
食物繊維を摂取することが、ダイエットにとってどれほど重要かを「【ダイエットに役立つ】食物繊維を食事に取り入れて空腹を感じにくくするための知識」でお伝えしました。
今回はさらに踏み込んで、食物繊維の詳細と不足している現状について書いていきたいと思います。
食物繊維の種類と詳細
食物繊維には、大きく分けて2種類あります。
- 不溶性食物繊維
- 水溶性食物繊維
それぞれ説明していきます。
不溶性食物繊維
不溶性食物繊維とは、その名の通り水に溶けにくい性質をもった食物繊維で、水分を吸収することによって数倍から十数倍ほどに膨らみます。
前回記事でご紹介した「水分を吸収して膨らむ」というのは、不溶性食物繊維の性質です。
この他に、便の排泄促進などの効果もあります。
不溶性食物繊維を多く含む食品には以下があります。
- 乾燥キクラゲ
- 干ししいたけ
- 抹茶粉
- カレー粉
- 乾燥かんぴょう
- えんどう豆(塩豆)
- おから
- 大豆
- 納豆
- 大麦
※含有量が高い順
水溶性食物繊維
水溶性食物繊維は、ネバネバ・ヌルヌルとした粘り気が特徴で、その粘り気で食べたものを包み込み徐々に吸収させることで血糖値の急上昇を抑制してくれます。
前回記事でご紹介した、「糖の吸収を緩やかにする」は、水溶性食物繊維の働きによるものです。
この他に、ダイオキシンなどの有害物質を排出する効果もあります。
水溶性食物繊維を多く含む食品には以下があります。
- エシャロット
- 乾燥かんぴょう
- 抹茶粉
- カレー粉
- 大麦
- ピュアココア
- にんにく
- 乾燥切り干し大根
- ごぼう
- 納豆
- アボカド
- オクラ
- 明日葉
- いんげん豆
- 梅干し
- 芽キャベツ
- らっきょう漬け
- モロヘイヤ
- なめたけ
- なめこ
※含有量が高い順
※エシャロットが突出して含有量が高い
食物繊維は摂っているつもりで全然摂れていない
ここまでの内容で気づいたことはありませんか?
それは、それぞれの食物繊維を多く含む食品を見ればわかるように、私達がよく食べるサラダ(キャベツ・レタス・トマト・キュウリなど)には、不溶性も水溶性も充分含まれてないという事実です。
さらに付け加えるなら、ダイエットのためにしっかり摂りたい水溶性の含有量はより少ないのです。
多くの人は、野菜を食べれば食べたg数だけ食物繊維を摂っていると勘違いしていると思います。
しかし、私達が普段よく食べるサラダの中に含まれている食物繊維は思っている以上に少ないというのが現実です。
では、具体的例を挙げながらどの程度足りないのかをみていきましょう。
まず、健康面を考慮すると、不溶性と水溶性の摂取バランスは2:1が理想といわれています。
1日に必要な食物繊維量は、1000kcalに対して10gという考え方がありますので、これをベースに考えてみましょう。
もし、ダイエットで1日の摂取カロリーを1500kcalに制限しているとするなら、1日に必要な食物繊維量は、15gとなります。
先に出したバランスを採用すると、水溶性は5g摂取する必要があります。
これを全てキャベツで摂るとするなら何g食べる必要があるでしょう?
生のキャベツは、100gあたり0.4gの含有量なので、1.25kg食べる必要があります。
この量を毎日食べられるのなら問題ないですが、現実的ではありませんね。
いずれにしても、一般的な食物繊維の摂り方では多くの人が不足状態であり、食物繊維が持つダイエット向きのメリットを活かせていないと言えるでしょう。
これらを解消するには、なるべく少量・小カロリーで含有量の多いものを意識して摂取する他ありません。
それで足りなければサプリメントを利用するのも良いでしょう。
ただ、気をつけなければならないのは、食物繊維は、ビタミン・ミネラルなどの栄養素の吸収も阻害する効果がありますので、いつどのようなタイミングで摂取するかは考える必要があります。
例えば、糖質を多くとる食事の時には先にしっかり食物繊維(特に水溶性)をとるようにし、糖質が少ないときには食物繊維をおさえてビタミン・ミネラルを重視して摂取するなど。
いろいろと工夫してみると良いと思います。
あまり完璧にしようとせずに今よりは改善しようという気持ちで取り組んでいきましょう。