ダイエットは食事制限なしで可能?
ネット上には、ダイエット・健康関連のさまざまな研究・調査情報があふれています。
その中でも、信頼できるデータといえば、やはり厚労省がだしている「国民健康・栄養調査」でしょう。
今回は、この調査から導き出された、
「ダイエットは食事制限なしでよい」という結論をネットで見かけたのでそれについて本当にそうなのかを考えてみたいと思います。
なぜ食事制限なしでダイエット?
この根拠として挙げられているのが、直近10年の調査結果傾向です。
その傾向とは、
- 1日の摂取カロリーが落ちてきている
- 体重は増加している
要するに、摂取カロリーが落ちているのなら体重も落ちていなければおかしいということです。
これにプラスして、
運動不足をあらわすデータがもあり、
総合すると、
「食事制限はされているのに体重がふえるのは運動習慣がなくなっているから」という判断のようです。
この流れでいくと結論は、「しっかり運動をする習慣をつければ食事制限なしで痩せられる」ということになりますね。
本当にそうなのか?
運動について
まず、運動の定義が問題になります。
筆者の感覚としては、運動=有酸素運動です。
例を挙げるなら、ウォーキング・ジョギング・サッカー・テニス・水泳など。
これらの運動を主軸としてダイエットをすることはかなり難しいと感じています。
なぜかというと、
- 疲れる割には、消費エネルギーが小さいこと
- 継続することが簡単ではないこと
この2点です。
ダイエットに組み込むにはかなりハードルが高い部類の方法です。
もし、運動=筋トレならば筆者もおすすめできます。
理由は、
- 基礎代謝を効果的に上げることができる
- 自重で行うなら環境を選ばない
- 短時間でできる
基礎代謝をあげれば、何もしなくても余分にエネルギー消費する量が増えますし、当然体を動かしたら動かしたで余分にエネルギーを消費してくれます。
だから効率的なんですね。
筋トレ内容も、腕立て腹筋などのスタンダードな自重でできるものを1種目数分程度行うだけでもある程度まではちゃんと筋肉がつきます。
ダイエット程度なら充分なほどです。
やろうと思えば人の前でも気づかれずにやる方法はいくらでもありますし、工夫次第です。
以上から、運動という言葉を筋トレと読むのであれば筆者も賛成できます。
有酸素運動は、ダイエットの主軸にするのではなく、あくまでもおまけ程度に考えるのが良いと思います。
だからといって食事制限はいらないのか?
はっきり言って、運動や筋トレだけで食事を制限せずに痩せるには、とんでもなく激しいノルマをかせないと難しいと思います。
そのような負荷をかけると、体を壊す人もいるでしょうし、長く続けられる人もほとんどいないと思います。
そう考えると、あくまでも、運動・筋トレはダイエットのサポートと考えるべきで痩せるためには、食事制限はほぼ必須と考えたほうが良いでしょう。
いかにストレス少なく食事制限を行うかに注力するのがダイエット成功の鍵になります。
もう一つの可能性も・・・
「食事制限はしているのに体重がふえる」という点について、もう一つの理由が考えられます。
それは、栄養不足に陥っているのではないかということです。
人の体は、栄養失調になると省エネモードになり基礎代謝がおちると同時になるべく脂肪を溜め込もうとします。
この飽食の時代に栄養失調なんてと思う人もいるかもしれませんが、
事実、データによると現代日本人に不足している栄養素はけっこうありますし、摂取カロリーが昔に比べて少なくなっているなら栄養素の摂取量も落ちていると考えられます。
更に、昔と違って今はカロリーばかり高くて栄養素がすくないものが多く出回っているのも原因の1つではないかと思われます。
どうしても食事制限をしたくないなら
食事制限に手をつけるまえに、試してもいいことが見えてきましたね。
以下の2つが考えられます。
- 適度な筋トレを少なくとも数ヶ月続けてみる
- 栄養状態を見直してみる
特に元々の摂取カロリー量がそれほど多くないのに太っているという人は、この2つを行うことで痩せる可能性はあると思います。
それでも痩せないようであれば、追加で食事制限を行うしかないでしょう。